アメリカ文学

August 19, 2012

『ジャズ』

こんにちは。

いつも不思議なのですが、毎日ブログを書いている人は何故あれほどネタがあるのでしょうか。

もちろん世の中にアンテナを貼っていないわけではないですが、書くことでもないだろってことの方が圧倒的に多い。

感性の違いか、それともアンテナの張り方の違いか。

はたまた生活そのものが違うのか?

まぁ、それはおいておくとして、暑さに完全に負けてます。

天気予報で雨と出ていた昨日、雨が降りませんでした。

夏と暑さが大嫌いな私は、その天気予報がはずれただけで精神的に大打撃です。

ほんとイラっとします。

やる気も完全に失せます。

あほか??ってお思いになるでしょうが、それ程夏が嫌いなんです。

これでも、良くなった方です。

昔は本気で毎日キレてました。

夏に私に絡んだ人はとばっちりを受けていましたね。

人とかかわる事が暑苦しい気分に拍車をかけていましたから。

それから比べたら随分まるくなりました。

それでも不機嫌な日は少なからずあります。

夏なんかなくなればいいのに。

ということで、夏に対する思いをぶちまけた後で、今日も本の紹介です。


ジャズ―トニ・モリスン・セレクション (ハヤカワepi文庫)

ジャズ―トニ・モリスン・セレクション (ハヤカワepi文庫)

ノーベル文学賞作家トニ・モリソンの6作目?かな。

『ジャズ』です。

正直この本くらいまでですね、モリソンの作品が「面白い!」って思いながら読めるのは。

この次の『パラダイス』は以前ここでも紹介しましたが、正直いうと残念な感じです。

この作品不思議ですね。

何がって?う~ん、書き方?語り口?

まぁ、読みこまないと分かりません。

とりあえず娯楽のようにざっと読んだだけなので、また深く読み返します。

読んでみても損はないですよ。

もちろんどんな本も読んで損はないです。

面白いものはさることながら、つまらないものは、つまらないということが分かる。

どこが嫌かわかることで、さらに自分の視野が広がります。

この視点癖ですね、私の。

スポーツ観戦にも発揮されます。

スポーツ見る時に強いチームは基本応援しません。

今回のオリンピックの男子バスケットもアンチアメリカでした。

だって、勝つでしょ?普通。あのメンバーなら。

そんなチーム応援してもなにも面白くない。

すごいのは当然です。

世界最高峰のリーグから選ばれた、言わば世界最高のメンバーですから。

こういう時は前評判の悪いチームがいかに相手を苦しめるか、そして勝因は?敗因は?と考えるところに感染の醍醐味があるんです。

だから基本的には弱いチームを応援する。

まぁ、かと言って日本代表を応援はしません。

それはまた別の理由があるからなんですけれどね。

日本のスポーツが世界レベルってのは数限られてる。

そいうのは見てて楽しいですけれど、やっぱり世界の大会。

世界最高峰のギリギリのせめぎ合いを見たい。

そこに日本が入るとガクッとレベルが落ちます。

残念ですが事実です。

水泳は凄かったですね。

ああいうのが見たい。

まぁ、ひねくれてると言えばそうですが、そうやって物事を見ないと人間ダメになって行く気がして嫌なんです。

だから常にそういう視線で見る。

だから悪しき物事が目に付く、腹立つ、世の中が嫌いになる。

こういうサイクルですw

最後は本からまたまた離れましたw

まぁ、読みたければ読んでみてください。

夏休みなので映画もアップしてみようかと思います。

では、また。


keisdiary at 17:35|PermalinkComments(0)TrackBack(0)

August 05, 2012

Their Eyes Were Watching God

こんにちは。

夏ですねぇ。

もろダメ人間です。

全くもってやるべき事が進まない・・・。

というわけで、今回も作品紹介です。

どういうわけかは、分かりませんねw


彼らの目は神を見ていた (ハーストン作品集)

彼らの目は神を見ていた (ハーストン作品集)


いや~、何度読んでもいいですね。

ゾラ・ニール・ハーストン

歴史の流れの中で一度、忘れ去られ、呼び戻された作家です。

この作品が埋没したのは、社会的流れがあるのですが、詳しくは書きません。

でも、時の流れってそういうものなのかもしれませんね。

忘れ去られていくものが主流であって、残るのは本当に数少ないもの。

現実の人間社会では、選ばれたものが主流では無いの実のところ。

うだうだ書くつもりもありません。

この作品は、コメントはあまりしない方が良いかもしれません。

一つ書くならハリケーン・カトリーナを思い出させます。

もちろんカトリーナよりもはるか昔に書かれた作品です。

しかし、時は流れても変わっていないものがそこにあるのだと気付かされます。

そしてより生々しく読む事が出来るでしょう。

このくらいにしておきます。

読んでください、絶対に。

ではでは。



keisdiary at 14:31|PermalinkComments(0)TrackBack(0)

July 31, 2012

『わが町』

こんばんは。

暑いですね。

昨日も日本一でした。

夜暑くて睡眠が浅いので、昼寝して無駄な時間を過ごすという非効率的な生活が続いてます。

しかもオリンピックって。

夜更かししてしまいますわ、そりゃw

今日は、ソートン・ワイルダーの作品です。

ソーントン・ワイルダー〈1〉わが町 (ハヤカワ演劇文庫)
ソーントン・ワイルダー〈1〉わが町 (ハヤカワ演劇文庫)

ピューリッツァー賞受賞作です。

これがまた不思議な作品でして、ナレーターが舞台に立つ。

単純に登場人物たちが繰り広げる舞台作品じゃなくて、ナレーター(進行係)もその一人です。

どことなく現代なら三谷幸喜がやりそうな感じの舞台ですね。

内容はごくごく普通の日常。

でもそこには、やはり人生がある。

派手じゃなくても人は皆生きてるんです。

派手に外身を着飾って自分を偽ることに夢中な現代社会の中で生きていると、こういった作品に心を打たれる。

共感しない人もいるでしょう。

それが人間の悲しいところ。

そして人間社会が煩わしいところです。

俗物に侵されたこの国は特に。

そう、考えさせられます。

だからこそ、読んで欲しい。

そんな作品の一つです。

ではでは☆


keisdiary at 20:48|PermalinkComments(0)TrackBack(0)

May 29, 2012

サナトプシス

こんばんは。

関東は突然雨が降ってきました。

まさに嵐のようでした。

今日はWilliam Cullen BryantのThanatopsisという作品を紹介します。

ですが、いつもの様な紹介と違います。

作品は詩なのですが、10代で書かれた詩だった気がします。

父親が勝手に発表してしまったいきさつがあったはず。

うろ覚えですw

で、何が紹介したいかというと・・・。

内容ではなく、本そのものです。

それが↓

DCF_0327

誰かのサインが入ってますねぇ、日付は1924?26?年と読めますね。

80数年前です。

で、驚きはこの下の部分。

1914って見えますか?

そう、これ1914年に出版された本です。

もちろん作品は1800年代初頭なので、この本も発表後さらに後なのですが、それでも驚きです。

だって98年前ですよ?

約1世紀前の本です。

そんな本に・・・


DCF_0326


こんなシールが・・・。

なんて事を・・・。

綺麗に剥がせないでしょうねぇ。

はぁ、もったいない。

ある意味犯罪でしょ・・・。

表紙の柄も今と違って凝ってます。

詩ではなく、この本そのものが芸術です。

なのに・・・これって・・・。

ウチの図書館は、ほんとダメ。

そういう所に気が回らないんだもの。

情けないです。

いやホントに。

外部の人が見たら驚きますよ、この扱いは。

まぁ、そんな愚痴はこのくらいにして。

100年て、意外と身近なんですね。

この本綺麗ですし。

ただ作品を買って、読んで、研究するだけが僕らの仕事であはりません。

出来る限り出版時のものやそれに近いものに触れることも仕事です。

大きさや印刷の仕方、装丁、紙の質、等々も知らなければならない。

当時の人たちと出来るだけ同じ条件にならなければ、同時の文化や雰囲気はなかなか理解できませんから。

研究の際に当時のコンテクストを知らなくてはならないので。

その時に役立つ。

ただ知識として知っていればいいわけじゃないので。

もっと具体的に言うなら、電気が無い時代の月明かりの明るさ、星の見え方は全く今と違う。

作品に「月明かり」と出てきて、現代の月明かりをイメージして読んだら全くもって誤った解釈になってしまうから。

だからこそ、古いものに触れるように心がける。

現代をやるには、もちろん新しいもの。

その都度自分の身を当時の環境に近づける必要があるんです。

というお話。

作品ではなく貴重な本そのものの紹介でした。


keisdiary at 22:48|PermalinkComments(0)TrackBack(0)

May 22, 2012

『スーラ』

こんばんは。

暑かったり、雨だったりと忙しい天気ですね。

金環日食は見られましたか?

私は見ました。

しかも誕生日でした♪

最高の誕生日プレゼントです☆

それにしても、週末の研究発表が終わり、溜まっていた疲れがどっと出てヘロヘロです。

読まなきゃいけない資料はまだまだあるのですが、とりあえず作品読んで過ごしてます。

今日は、これです↓


スーラ―トニ・モリスン・セレクション (ハヤカワepi文庫)
スーラ―トニ・モリスン・セレクション (ハヤカワepi文庫)


黒人女性初のノーベル文学賞作家、トニ・モリスンの第二作目の長編です。

長編ですが、翻訳で250ページ程度の作品なので一日もあれば読み終わると思います。

結構過激な内容で、ジェンダー、性の問題から、もちろん人種、コミュニティー、色々出てくると思います。

自分が書くために読んでいるわけではないので、ありきたりなものしか浮かびません。

でも、もっともっと出てくるはずです。

モリソンの作品はどれも面白いです。

特にThe Bluest EyeからJazzあたりまでは面白く読めます。

それ以降は何か物足りない気もしますが、読んだ時の気分にも左右されるので一概には言えませんね。

つい最近Homeという新作が出ました。

早く読みたいですね。

しばらく電車の中ではモリソン読み続けることになりそうです。

というのは、パラダイスの途中までしか読んでいないのでw

懐かしいですね。

卒論がこの作家でした。

モリソンの研究をしている人は沢山います。

それだけいい作品、作家と言う事ですね。

ますます色々やりたくなってきました。

ということで、是非読んでみてください。

ではでは。


keisdiary at 20:09|PermalinkComments(0)TrackBack(0)